2011年12月16日金曜日

漢方の話 生姜

今日も雪が降るなどいよいよ寒くなってきた。


先日も漢方の話で「葛根湯」や「桂枝湯」などのことについて書いたが、これもまた有名な「生姜」の

話である。



寒いときに生姜湯を飲んだり、あんかけ豆腐にちょっと生姜をのせるなんか乙な役目もこなす

「生姜」だが、漢方では「生」か「乾燥」かで薬効がことなるとしている。


「生姜」と「乾姜」という分け方をしているが、これは生薬の使い方でも本当に中国人は体験的に、

また日々の研究を怠らなかったんだと感嘆させられるものである。


単純に「生姜」は体の表面を温め、「乾姜」は体の内部を温めるとされる。

確かに辛味の強さなど、生か乾燥かで全く異なるためこういう違いもでることも納得できる。


その症状によって用いる漢方薬が変わってくるのは当然だが


おなじ品でも「生姜」なのか「乾姜」なのかで異なってくるなど本当に奥深いのである。


面白いものでたとえば漢方薬のことが書いてある有名な「傷寒論」という書物でも

この症状に「生姜瀉心湯」というものがよいと書いてあってもその傷寒論に「宋版」や「康治本」など

種類があって、微妙に配合が違っていたり、こっちの薬の方が適しているだろうということも

しばしばあるので薬をピタッとはめる医師は本当の名医だといえる。

そういうところまで到達できるかはわからないが、誰しもがのぞむ頂として僕もみつめて邁進して

いこうと決めている。





徳見

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